近頃はNFCが遂にiPhoneにも搭載され、いよいよ本格的な
電子マネー社会がどーたらとガジェット系メディアでしきりに言われているが、
ソニーのFelica(suica、オサイフケータイなど日本の主要な電子マネー規格)は
10年以上前にNFCを圧倒する処理速度と利便性を確立している(厳密にはFelicaも
NFCの部類に入るのだが)。
ベータやMD、Bru-Rayよろしくソニーが規格競争で負けるのは毎度の事であるが、
(ただでさえ欧米に利権で勝つのは困難なのに、ソニーはライセンス料で
無用の欲をかく上、その裏にある自分達の製品の方が優れているという自信と
誇りとそれ故のマーケティングやロビイング活動の雑さで肝心なところで
いつも負ける癖にその悲劇性に若干酔いしれている節があるような
お坊っちゃん的マインドが受け継がれているように見受ける)。
個人的な見解を述べれば、NFCはBluetoothに負けじとも劣らないクソ規格だ。
Bluetoothが完全に使い物にならない初期の段階から今でも生き延びているのは
米intel発の規格だからに過ぎない。ファイル転送に限って言えば未だに赤外線通信の
足元にも及ばないし、ペアリングは相性問題が多すぎて切れてばかりいる。
NFCで改札を通ろうとすればその認証と処理にかかる時間はFelicaの10倍である。
秒数にして1~2秒であるが、これは体感的にはかなり遅いはずであり、
混雑時の改札を間断なく処理するには遅すぎる。
ソニーはもともとJRの要請を受けてこの規格を開発したのでその辺りの洗練度は
ピカイチである。だがライセンス料が高いという理由で世界市場で一向に
存在感を示す事ができなかった。愚かな話である。
なんの話をしているかというと、スマートウォッチ(ソニーの商品名ではなく広義の)が
いつまでたってもヘルスケアバンドにリモコンをつけた以上の製品にならない事に
僕は苛立っているのである。
「よくできた万歩計」に誰が4万も5万も出すというのか。
思うに、スマートウォッチはオサイフケータイを搭載する以上の命題を持たないと
僕は思う。
その都度アプリケーションを立ち上げる必要のない利便性の高い仕様と
処理速度の高さ、いまいましいポイントカード類の多くを半永久的に財布から
追放できる魅力、ウェアラブル形状である事による紛失のリスクの軽減と、
三拍子揃っている。
suicaなどsimカードなしではチャージができない仕様のものもあるが、
支払い時には認証は必要ないのでチャージ時だけ本体と無線認証を
行うようにすれば済む。
昨年にはチップの40%小型化にも成功したという発表もあった事だし、
先日発売されたソニーの「スマートウォッチ3」にはかなり期待をしていたのだが、
(前情報がなかったので淡い期待ではあったが)、果たして見事に期待を裏切ってくれた。
かなり苛立ちはしたがそれは最近FミリーマートとLソンに導入された、
Sャープ製の今時まさかの感圧式タッチパネルと5年前クラスの処理速度のクソCPUと
その埋め合わせに間違い探しクイズの表示機能を搭載したコピー機を見た時の
それに比べれば遥かに可愛いものだったので、今年に期待を持ち越すことにする。
噂によればCASIOが開発に着手しているとか。
世界市場()を目指さなければきっと素晴らしい製品ができると期待している。
(*)ソニーその他企業で働く人達に対する悪意はありません。
素晴らしい実力と実績がありながら完成度の劣る規格や製品に遅れを
取っている現状を嘆いているだけなのです。てへぺろ。
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