2019年7月13日土曜日

実はSurfaceが好き

何を隠そう僕はマイクロソフト社製の2in1 PC、Surface proシリーズの大ファンである。

どれくらいファンかというと2012年にSurface Pro2を発売日に買った(第一世代で手を出さなかったところがミソ)くらいである。

まあ、結局それ以来買っていないのだが、特にpro3以降のハード面での完成度はMacよりもずっと高く評価している。

結局 楽譜を書く・編集する作業と、見る(弾く)作業を一つのディスプレーでこなす事に困難を覚えiPadとMac体制になってしまったが、それもSurfaceBookが両者を足した値段より高額だった事は大きい。

とはいえ未だに好きと完成度が両立している珍しいシリーズなので(出来は良いが嫌い、出来は悪いが好き、というものの方が多い。出来が良いから好き、というのは「勝っているから好き」みたいなものだろう?)、好きな点・評価している点と、悪い(もったいない)点を挙げてみようと思う。

好きな点・評価している点

1. 本当に全然うまくいかなかったが、一つのOSでPC、タブレット、スマホを全て動かすというアイデアがよかった。OS毎にアプリの設計で対処する方がずっと効率がよい事は最早ほぼ明白だが、なんというか夢があった。

2.ディスプレーの比率を3:2にした点は画期的だった(書類の見やすさといったら!)。

3.キーボードカバーというアイデア(iPadはそのパクりだ)とそのデザイン、特に選べるカラーリングとその品質は、それをBluetooth化するオプションパーツと合わせて、それまでの他者のキーボード付きの製品と比べて圧倒的にスマートだった。しかしオプションパーツの方が正式に発表してCMでもガンガン流しておいて、日本では永遠の近日入荷となり、本国米国でもすぐに発売中止になったのは致命的だった。極めて重要な要素だったのに。

4.pro3以降の無段階ヒンジ。キーボードカバーもそうだが、microsoftは実はかなり優秀なハードウェアメーカーでもある(どちらかというと世界制覇したwindowsOSの方が実はダメダメという)。

5.マグネット部。縦横二つあることでペンとキーボード双方が同時に装備できる。2018年まで明らかにiPadより優れていた。

6.SurafaceBookの連結機構は、フリップスタンドの「実は意外とスペースを要する」という問題を完全にクリアした。マシンパワーも申し分ない。しかし高すぎる。

7. 筐体の完成度故、企業が自社ソフトを動かす機械としては随一であり、今やしっかりと存在感を示している。microsoftはコンシューマー向け製品よりはオフィス関連にやはり一日の長があるということか。

総評:ハードウェア面での完成度と想像力は全盛期のAppleにも匹敵するが、ソフトウェア面の問題で素晴らしいアイデアといくつかのハードも実現できないか、未だできずにいる。

悪い点(もったいない点)

1.ナンバーワン。公式のバッテリー交換プログラムがない(公式以外は賭け)。SurfaceBookを特盛スペックにすれば頑張れば10年戦える。だがバッテリーはどうあがいても無理だ。それなのに。Appleに戻らざるを得なかった最大の要因の一つである。

2.電源管理システムがお粗末。今頃は幾分マシになっているのかも知れないが、スリープは通信、無線、狂気のソフトウェアアップデート、その他あらゆる要因で阻害され、翌日開いた時にはRunOutしている事は日常であった。Windowsという寄せ集めロボットシステムを統御できる日は来るのだろうか。

3.アプリストアのこれ以上ない貧弱さと、それらの不安定さ。結局「統合OS構想」が仇となり、アプリの開発のしようがなかったのだろうと推察する。WindowsPhoneと合わせて残念。NOKIA復活を希望にまた素晴らしい構想を練って欲しい。そしてそれはWindowsとしてではないのかも知れない。

4.OneDrive。今はどうか知らないが、書類を保存する際にネット環境がないと保存はおろか起動すらしてくれなかった。DropboxのようにPCバージョンは本体に保存される仕様にさえなっていればよいのだが。

総評:「統合OS」の構想は失敗に終わり、未だにMacOSとiOSを統合しないAppleの分析は正しかったと証明されたことになった。Windowsの最大の弱点はアプリ間の連携の悪さにあるが、Appleは逆にそれをしない事でうまくやってきている(不便さもある)。

総評の総評
Surface Pro 並びにSurface Bookは企業向けの端末としては最早ほとんど欠点がないと言えるのではないだろうか。バッテリー交換問題も恐らく新製品を大量に卸す関係でうまくやっているのだろう。

結局そういうスタイルがmicrosoftには合っているのだと思うのだけれど、スティーブ・ジョブズのApple退任〜死後に急速に台頭してきた当時のmicrosoft並びにSurfaceのデザイン、理念、アイデア、そしてNOKIAとのタッグの中に、僕はジョブズを彷彿とさせる「ビッグ・ピクチャー」を確かに見たと思う。今はAppleにもGoogleにもそうした「グランドデザイン」はないように思える(もともとWindowsが一番なかったんだけど)。あの「中の人」達が今どこでどんな構想を練っているか、早く知りたい。












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