2020年1月27日月曜日

1月28日:エスカレーター二列問題

新幹線の話のついでに昨今話題のエスカレーター二列問題に触れよう。

エスカレーターは歩かず二列で乗るのが最も効率がよい、という理論であるが、

効率について特に反論する点はないように思う。

しかしながら、人は急ぐ事がある。

それを自業自得だとか余裕を持って行動しましょうだとか、

そういうたわごとを真に受ける人間が2020年の東京においては

サンタクロースを信じる子供の人数よりは少なくなっている事を願うばかりだが、

とにかく長時間の電車の遅延は今や全く珍しくないし、

小さな子供がいる家庭では毎日の保育園への送り迎えに加え、急な発熱も日常茶飯事だ。

出勤前に痴呆症の親のトイレトラブルに見舞われる家庭だっても少なくないだろう。

あるいはその全てが一遍に起こる事も有りえる。

小岩で成田エクスプレスへの飛び込みに遭遇して復旧の目処が立たない中

大きな荷物とともに迂回路とその所用時間をダッシュで検索し、

成田空港の嫌がらせとしか思えないLCCターミナルを歩く羽目になる事も大いに有りうる。

そういったおよそ個人の努力と能力の限界を超えた存在が世界なのであり、

それを自己責任だとかどうこうのたまう奴は。。

これくらいにしておこう。

とにかく人は急ぐ事があり、エスカレーターの片側が空いているというのは

階段の最大3倍程のスピードで移動できる事を意味する。

車線でもプールでも追い越しレーンというものは確かに存在し、機能しているわけで、

これを単純な最大効率で歩かず並んで乗りましょう、というのは机上の空論というものであろう。

そもそも例え二列乗りを徹底したとしても、重い鞄で一段費やす人もいるだろうし

(それをモラルがどうとか言う奴は(以下同文))、エスカレーターにうまく乗り移れない人も

割と目にする。大男やミニスカJKのすぐ後ろに乗るのなんだか気後れするものであるし、

と、かように二列乗りにしたからといって最大効率が実現される見込みは薄いのである。

というわけで、エスカレーターは片側を優先とし、歩いて登りたくない人は並ぶ、

という現在のスタイルは最大公約数的には正解だと思っている。

ちなみに僕は軽装の際はエスカレータを歩いて登るのが基本姿勢である。

歩かずに乗るためにプチ長蛇の列に並んで30秒〜1分を犠牲にするのは最も非効率なように思う。

「全員歩かず二列で」乗るよりは、「軽装の者はなるべく歩く」事を推奨した方が

全体の効率は上がるのではないだろうか。

と言うのが僕の考えであるが、例外的にその考えが通用しない場所がある。

それは「長距離列車乗り場」である。まあ新幹線ですね。

新幹線(並びに特急列車)乗り場はスーツケースなどの大型手荷物を擁している人の率が高く、

そのため片側を空けて乗るともれなく手荷物と自分の体とで二段使う事になる。

荷物にぶつからないよう気をつけた場合には3段である。

またスーツケースを擁して優先レーン(仮称)を歩く事は困難だし迷惑になるので、

そちらを歩く人の率はここではかなり下がる事になる。

そうなると新幹線乗り場でのエスカレーター効率は在来線に比して

少なくとも3倍以上は悪化すると思われる。

おまけに手荷物を抱えて歩いたところで使う体力程の効果(スピード)は得られないので、

新幹線並びに長距離特急乗り場では二列乗りを義務付けるメリットは確実にあるように思う。

というわけで結論は

「在来線では片側を空け、歩く事は登りにおいては推奨する(下りは危険)」

「新幹線並びに特急乗り場では二列乗り(片側は手荷物でもよい)を義務とする」

と勝手にさせていただく。

ちなみに現状では実践するとかなり怪訝な顔をされます。

0 件のコメント:

コメントを投稿